講義コード 1428J
講義名 オフィスデータ活用C
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 秋学期
講義区分
基準単位数 2
時間 0.00
代表曜日 水曜日
代表時限 1時限
開講学科 情報処理学科
必選別 選択
履修セメスター 第4セメスター
その他
担当教員

職種 氏名 所属
教授 ◎ 矢原 充敏 (指定なし)

講義概要
データベースは、会計データや顧客データの管理など、現在の我々の生活の様々なシーンで活用されている。しかしながら、その重要性に比べ、一般のIT利用者にとって敷居の高いものであるという印象が強い。実際、本来であればデータベースを用いるべきシーンに、Excel等の表計算ソフトが代用されているケースも多く散見される。

本実習では、小規模な企業や個人などで利用されることが多いデータベースソフトウェアであるMS-Accessを素材として、ビジネスにおけるデータベースの活用方法について学び、データベースの仕組みを実体験をもって理解することを目指す。

具体的には、データベース(特にリレーショナルデータベース)の基本概念から、簡単なデータベース(テーブル)の作成、データ検索、テーブルの結合、フォームを用いたデータ入力、レポート作成などについて、実習を中心として学習していく。
到達目標
・データベースを業務に活用することの意義(特に表計算との違い)について理解できる。
・MS-Accessを用いて簡単なリレーショナルデータベースを作成することが出来る
・MS-Accessを用いて目的のデータを検索することが出来る。
履修のポイント及び留意事項
指示通りに操作するだけでなく、授業時間外に演習問題や応用問題にも積極的に挑戦することが重要である。
講義日程
テーマ内容
第1週ガイダンスデータベース、特にリレーショナルデータベースの概略とMS-Accessの特徴について学ぶ。
第2週テーブル作成の基礎知識(テーブル構成)目標:
・新規データベースを作成できる
・新規テーブルをデータシートビューで作成できる
・新規テーブルをデザインビューで作成できる
・テーブル名・フィールド名
・フィールドデータ型を適切に設定・変更できる
第3週主キーとインデックス + 表へのデータ入力(基本)目標:
・主キーの意味を理解し、適切に設定できる
・各フィールドプロパティの設定を理解する
・インデックスの意味を理解し、適切に設定できる
・データシートビューによるデータ入力ができる
第4週データ入力(応用)目標:
・テーブルにレコードを追加・更新・削除できる
・テーブルのデザインの変更方法を理解する
・フィールドの書式設定を変更できる
・レコードの並べ替えや絞り込み・検索/置換の操作を理解する
第5週クエリー入門目標:
・クエリ作成の流れを理解する
・デザインビューを用いて選択クエリを作成できる
・選択クエリにおいて、文字列に対するレコード抽出条件やフィールド指定を設定できる
・作成した選択クエリをあとから編集できる
第6週クエリーにおける条件指定目標:
・Yes/No型・数値型・日付型のレコード抽出条件指定方法を理解する
・検索結果の並べ替えや上位/下位の一部抽出の方法を理解する
・論理演算や複数フィールドへの条件指定を活用し、複雑な抽出条件を指定できるようになる
・パラメータクエリを作成できる
第7週クエリーにおける計算フィールドと条件分岐目標:
・演算フィールドの構成を含むクエリを作ることが出来る(式ビルダー利用or直接入力)
・抽出条件や演算フィールドに、代表的な関数を利用できる(簡単なIFF関数利用による条件分岐を含む)
第8週選択クエリーにおけるグループ化と集計、クエリーによるテーブルデータの更新・削除ほか目標:
・代表的な集計関数を利用することが出来る。
・集計関数の対象となるレコードの条件を指定できる。
・グループ化して集計処理することが出来る。
・テーブルの更新と削除のクエリを作成することが出来る。
第9週複数テーブルとその連携目標:
・データの整合性を保つための手法として、表の分割(正規化)と関連付け(リレーション)があることを理解する
・リレーションの設定方法を理解する
・参照整合性(参照性制約)・連鎖更新・連鎖削除の意味を理解する
・ルックアップの設定方法として、クエリやリストを別途設定する方法と、ルックアップウィザードにより、リレーション設定と合わせて行う方法を理解する
第10週表の結合とリレーションシップ目標:
・データ入力支援機能を理解する(定形入力・既定値・ルックアップ応用・サブデータシート)
・リレーションシップの概念(1対多・1対1・多対多)を理解する。
・リレーション設定された表の結合クエリを作成できるようになる。
第11週表の結合とリレーションシップ目標:
・データ入力支援機能を理解する(定形入力・既定値・ルックアップ応用・サブデータシート)
・リレーションシップの概念(1対多・1対1・多対多)を理解する。
・リレーション設定された表の結合クエリを作成できるようになる。
第12週フォームの基礎目標:
・フォーム機能の意義とフォームの種別について理解する
・単票形式フォームや表形式フォームをテーブル・クエリをもとに作成できる
・フォームウィザードを用いてフォームを作成できる ・フォームに関する3つのビューについて、その違いを理解する
・フォームを用いてデータの入力(追加・更新)ができる
第13週フォームの書式設定目標:
・フォームの書式設定ができる
・フォーム上のコントロールについて、ヒントテキストや編集禁止、タブオーダー、条件付き書式、データバー等の設定ができる
・白紙のフォームからある程度のコントロール構成を設定できる
・ナビゲーションフォームの基本的な作成方法を理解する
第14週レポートの基礎目標:
・テーブル・クエリからレポートを作成できる
・レポート編集のための4種類のビューを使い分けられる
・簡単なレポートレイアウトの編集ができる
・関数による計算結果をラベルとして配置できる
第15週レポートの書式設定とマクロ・VBAの紹介目標
・レポートの書式設定ができる
・マクロの概念を理解できる

他の授業科目との関連
情報リテラシーA/B、オフィスデータ活用A/Bを履修していれば、理解の助けになる。
また、データベースの概念について、より詳しく理解したい場合は「データベース」の履修を推奨する。
評価方法
定期的に実施するレポート課題の内容を中心として、授業への取り組み状況をあわせた総合評価を行う。
教科書
特定の教科書は使用しない。
参考図書
必要に応じて紹介する。
オフィスアワー(授業相談)
いつでも受け付ける。
学生へのメッセージ
本科目ではデータベースの入門的内容しか扱えないが、本授業の内容を契機として、様々な実践活動にMS-Access等のデータベースを利用するようになってくれればなによりである。
準備学習の内容
毎回の課題内容は、次回授業につながっていくので、しっかりと理解しながら進めること。