講義コード 1202J
講義名 言葉と文化
(副題)
開講責任部署
講義開講時期 秋学期
講義区分
基準単位数 2
時間 0.00
代表曜日 火曜日
代表時限 3時限
開講学科 両学科
必選別 選択必修
履修セメスター 第4セメスター
その他
担当教員

職種 氏名 所属
教授 ◎ 真下 仁 (指定なし)

講義概要
 世界の国々では多くの言葉が話されている。しかし、すでに多くの言葉がこの地上から消え去ってしまったことも事実である。言葉は、それを話す人々の存在証明なのである。この授業では、私たちが人間として言葉を話すことの意味や、言葉がそれぞれの住民や国民の文化形成にどれだけ多くの影響を与えているかを知ることで、私たちが生活しているこの世界により好奇心を持つとともに、言葉の特殊性を知ることで、自分の話す言葉に対する理解をより広めることが、目指されている。
到達目標
 多くの国の言葉を知ることで、母国語以外の言葉を積極的に学びたいという意識をより強くするとともに、言葉をそれが根付いている文化全体から理解する姿勢を身に付けて欲しい。
履修のポイント及び留意事項
 実際に外国語(英語・韓国語・中国語・フランス語等)を学ぶこと。
講義日程
テーマ内容
第1週授業の全体説明授業の進行、到達目標
成績評価
関連テクストの紹介
第2週世界の言葉1言葉がどのようにして生まれて来たのか?
世界にどれだけのことばがあるのか?
様々な言葉が置かれた現状は?
第3週世界の言葉2言葉の歴史:人類の歴史を、言葉の獲得を軸に再考する。
人類にとって、「ことば」の意義と重要性を再確認する。
第4週世界の言葉3ノートパソコンあるいは事前調査資料等の持参:興味のある3カ国語を選び、話す人々(国民、住民、民族)について、その文化をネット等も用いて調査する。
第5週世界の言葉4ノートパソコンあるいは事前調査資料等の持参:第3週目に調査した結果を、グループでプレゼンテーションする。
第6週言葉と文化1言葉の不思議:それぞれが用いる言葉が、その違いが生み出す文化の違いを考察する。
第7週言葉と文化2言葉の作用:ものと言葉の対応関係を考えることで、言語学的な視点の基礎を学ぶ。
第8週言葉と文化3それぞれの言語における表現の違いを比較することで、言葉と文化の関係について考える。特に、色彩表現を例にとる。
第9週言葉と社会1言葉と文化の密接な結びつきが作り上げる社会。その固有性=素晴らしさと排他性=危険性。
第10週言葉と社会2:ビデオ鑑賞。テーマに沿ったレポート作成言葉が、社会の中で果たす大きな役割についてのビデオを参照し、言葉、その素晴らしさと危険性について考える。
第11週日本における言葉と文化の結びつき1現代日本社会を、最も明確に示す言葉として「カワイイ」を分析し、この語の意味と繰り広げる世界を考える。
第12週日本における言葉と文化の結びつき2「別れの言葉」の様々な表現を、国別比較し、文化に刻まれた日本的な心性を考える。
第13週日本における言葉と文化の結びつき3日本における「愛情表現」の変化を通して、日本社会の現在までの変遷を辿る。
第14週言葉は時代の象徴1
各時代を彩った言葉を分析することで、過去から未来に向けて、変遷する社会の現状を考察する。
第15週言葉は時代の象徴2
全体のまとめ
各時代を彩った言葉を分析することで、過去から未来に向けて、変遷する社会の現状を考察するとともに、「言葉と文化」講義のまとめを行う。

他の授業科目との関連
英語の他に、韓国語中国語あるいはフランス語を学ぶことで、実際に外国語を学びながら、言葉と文化について考えてもらいたい。
評価方法
各回の課題への理解度: 50%
プレゼンテーション:30%
最終レポート:20%
教科書
特になし。その都度、必要な資料を配布する。
参考図書
「ことばと文化」「日本語と外国語」(鈴木孝夫、岩波新書)、「ことばと国家」(田中克彦、岩波新書)、「日本的自我」(南博、岩波新書)、「翻訳は以下にすべきか」(柳瀬尚紀、岩波新書)、「「日本語の歴史全7巻」(平凡社ライブラリー)他
オフィスアワー(授業相談)
いつでもOKです。
学生へのメッセージ
言葉を文化全体から理解する態度を学んでください。
準備学習の内容
講義終了時に指示する次回の内容の下調べを行うこと。