講義コード 941DA
講義名 現代文明論I
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 春学期
講義区分
基準単位数 2
時間 0.00
代表曜日 木曜日
代表時限 4時限
開講学科 両学科
必選別 必修
履修セメスター 第1セメスター
その他 e-Learning履修可
担当教員

職種 氏名 所属
准教授 ◎ 宮川 幹平 (指定なし)
教授 真下 仁 (指定なし)
准教授 赤井 ひさ子 (指定なし)
准教授 北濱 幹士 (指定なし)

講義概要
 「現代文明論」は、東海大学の建学の精神および教育の理念の下に展開される全学共通の必修科目である。東海大学の創立者松前重義博士は「現代文明論」講義において、過去から現在に至る歴史を正しく認識し、人道主義・人格主義に基づく、広い視野に立った偏向することのないバランスのとれた思想を培うことを求めた。精神文明と物質文明の融合を目指した総合文明の建設にこそ、将来の人類の幸福と社会の発展は導かれるということを一貫して主張した。
 さらに松前重義博士は、「我々はいかなる時代に生きているのか」、「現代をどう認識すべきか」、「今後の文明はどうあるべきか」など、自然及び社会環境下での我々の生存にかかわる諸問題について根源的な問いを発せられ、学生各人が修得した学問を通して、人間、社会、自然、科学、歴史、宗教、世界について自ら考え、思想を培い、現代に生きる人間として何をなすべきか、その理想とすべき目標を持つことを「現代文明論」に求めてこられた。これは21世紀においても変わらない命題である。
 基本的な講義編成としては、東海大学の建学の精神や教育理念を伝える講義群「建学の精神を探る」とともに、現代文明を構成する様々な分野を切り口とした講義群「現代文明とその諸問題」を柱としている。これらに加え、現代文明論運営委員による「ディスカッション」によって、講義で示された諸問題を学生一人ひとりが自らの問題として捉え、その解決に向けて実践的に取り組む姿勢を育んでいく。
到達目標
 現代文明の今を認識してもらうとともに、そこから自らの現代文明についての考えや問題を解決する意識を養ってもらう、即ち「自らの思想を培う」ことを、現代文明論I/IIを通じた年間目標とする。
 現代文明論Iにおいては、「自らの思想を培う」ための技術と方法として、「聞く」・「書く」・「編む」・「発言する」力を培っていく。これを踏まえ、講師の話を聞き、その要点をまとめ、教員・学生との議論や関連する資料を踏まえて、400文字~600文字程度のレポート(まとめと考察)として作り上げられるようになることを現代文明論Iの目標とする。
履修のポイント及び留意事項
 まず、講師の話の本質的な内容(要点)を掴む力を高めていくことが肝要である。その「まとめ」があって、はじめて実のある「考察」を作り上げることが出来るのである。
 なお、レポートに感想を記述するケースが例年多く見られるが、レポートとしては不適切である。感想は毎回実施する「リアルタイム授業評価」に記入すること。
 また、本科目はeラーニング履修が可能である。所定の方法により受講の申し出を行い、教員の指示に従いながら、指定日時・場所にてウェブ教材を閲覧し、さらにレポートを提出することにより、一定の成績改善が可能である。但し、最後にまとめて受講することは日程的に不可能であることが多いので、こまめにリカバーすることが肝要である。
講義日程
年月日(曜日)時限その他の担当教員テーマ内容教室
第1週平成28年04月07日(木)4時限運営委員ガイダンス1. 「現代文明論」講義の全体像とその目標
2. 受講の手引き
* 講義ノート・メモの利用
* 授業資料・eラーニングの利用
* レポートの書き方とその評価
* リアルタイム授業評価の利用
2502教室
第2週平成28年04月14日(木)4時限学校法人東海大学 高等教育部長
橋本 敏明
【建学の精神を探る】現代に引き継がれる望星学塾の思想東海大学の前身である望星学塾の今の姿とその役割を通して東海大学建学の理念を再認識する。2502教室
第3週平成28年04月21日(木)4時限東海大学福岡短期大学 学長
神山 高行
【建学の精神を探る】東海大学建学の思想と源流創立者松前重義博士が描いた東海大学建学の思想と背景について学ぶ(学校法人東海大学総長に代わり、本学学長が行う)。2502教室
第4週平成28年04月28日(木)4時限東海大学福岡短期大学 国際文化学科
林 大仁
【世界を知る】日本と韓国の繋がり韓国と日本の関係を切り口に、異文化理解の大切さと課題について学ぶ。2502教室
第5週平成28年05月12日(木)4時限東海大学福岡短期大学 国際文化学科
チョウ アンナ
【世界を知る】日中異文化考数字の捉え方や感じ方を切り口として、日中文化の交流と異文化理解の在り方について理解を深める。2502教室
第6週平成28年05月19日(木)4時限東海大学福岡短期大学 国際文化学科
松本 知子
【世界を知る】英語を学ぶということ「なぜ英語を学ぶ必要があるのか」という問いを持ったことはないだろうか?
異文化理解、世界観、グローバル社会、動機といったキーワードをもとに、英語を学ぶ意味とその必要性について考察する。
2502教室
第7週平成28年05月26日(木)4時限東海大学福岡短期大学 情報処理学科
赤井 ひさ子
【世界を知る】インドの実情とその教育力近年、経済発展の進む南アジアの大国インドについて、教育を切り口として、その光あたる部分と影に隠れた部分を知る。2502教室
第8週平成28年06月02日(木)4時限運営委員【世界を知る】経験から学ぶー海外研修航海海外研修航海での事例をもとに、一歩先へ歩み出すことの大切さについて学ぶ。2502教室
第9週平成28年06月09日(木)4時限福山大学生命工学部海洋生物科学科
高田 浩二
【現代文明とその諸問題】水族館の社会的役割と海の環境水族館・博物館を社会教育の場として見たときの意義と役割を通じて、海の環境問題についての理解を深める。2502教室
第10週平成28年06月16日(木)4時限東海大学医療技術短期大学 学長
灰田 宗孝
【現代文明とその諸問題】医療の世界から見た現代文明における諸問題医療の現場における研究・対応事例などをもとに、現代文明に生きる我々が考えなければならない問題を考える。文学を切り口として、人文科学が現代文明に占める役割について歴史的に捉え、考える。2502教室
第11週平成28年06月23日(木)4時限東海大学 九州キャンパス長
中嶋 卓雄
【現代文明とその諸問題】現代文明における科学技術科学技術がどのように時代を切り開き、物質的に豊かな現代社会を生み出したのか、そしてその展望について学ぶ。2502教室
第12週平成28年06月30日(木)4時限東海大学農学部 学部長
村田 達郎
【現代文明とその諸問題】現代日本における農業とその未来数字の捉え方や感じ方を切り口として、日中文化の交流と異文化理解の在り方について理解を深める。2502教室
第13週平成28年07月07日(木)4時限宗像市経営企画部経営企画課世界遺産登録推進室
岡 崇
【現代文明とその諸問題】宗像と世界遺産宗像地域にある歴史遺産と世界遺産登録に向けての活動を概観しながら、地域の歴史とその価値について理解を深める。2502教室
第14週平成28年07月14日(木)4時限運営委員【思想を培う】ディスカッションこれまでの講義をeラーニング等によって振り返りながら、教員・学生間のディスカッションを展開することによって、それぞれの意見をまとめながらその違いを認識し、自らの発展的な行動に繋げる方法を実践的に学ぶ。2502教室
第15週平成28年07月21日(木)4時限運営委員授業総括と授業評価アンケート総括(何を得たか、自分の対応や課題などのレポート)および授業評価アンケートの記入

他の授業科目との関連
東海大学福岡短期大学の必修科目として、全ての学修の骨格をなすものである。
評価方法
毎回の出席とレポート評価点を積算し総合点とする。
なお、一部授業回においては、事前活動を指示することもある。また、授業中にレポート以外の活動(掲示板への書き込み等)を指示することもある。これらの活動への取り組み姿勢も成績に反映されるので注意すること。

欠席について正当な事情がある場合に限り、eラーニングによる補講を受けることができる(事前の申し出が必要である)。
教科書
使用しない。
授業資料はeラーニング教材を含め、全てWebに掲載する。
(学生ポータル→授業資料「現代文明論1」)
参考図書
講師の提示する参考書やWEBサイトは必ず参照すること。
オフィスアワー(授業相談)
ガイダンス時に指示する。
学生へのメッセージ
筆記用具、現代文明論専用ノート・メモを必ず持参すること。
なお、ノートPCやスマートフォン等、インターネット上の授業資料を閲覧できるディジタル端末の持参を要請することがある(不所持のものは事前に相談すること)。

毎回毎回の授業について、取り組みの積み重ねが重要となる。高い意識を以て参加すること。紙のノートやノートPCを活用しながら、適宜講義のメモをとり、自らのレポートに活かすこと。

毎回の授業後には、必ず「リアルタイム授業評価システム」に、授業の感想や要望、講師への質問等を書き込むこと。この書き込みも出席確認・授業参加状況確認の一手段とする。
準備学習の内容
最も重要なことは、「振り返り」である。この授業は、講義を受け、そして指定された時間内に講義のまとめと意見を作成するというハードな授業であるが、その価値を更に高めるためには、各講義で得た刺激をしっかりと受け止め、ゆっくりと「自分の考え」に昇華させるプロセスが必要である。

講義のあと、講師はどんな話をしたのか、どんな意図であったのか、それに対して自分はどう思ったか、どのように関係するか等、振り返る時間を作ること。単に成績のための活動ではなく、この必修科目を自分の将来の成長のために「活かす」ことを意識して欲しい。

なお、ディスカッション授業においては、より深く有益な議論とするため、それぞれが「語れる」内容を作っておくべく、指定のテーマに関する調査・検討の宿題を課すことがある。