講義コード 1276J
講義名 世界歴史地理研究
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 秋学期
講義区分
基準単位数 2.00
時間 0
代表曜日 月曜日
代表時限 4時限
開講学科 国際文化学科
必選別 選択
履修セメスター 第2セメスター
その他
担当教員

職種 氏名 所属
教授 ◎ 亀田 俊隆 (指定なし)

講義概要
 世界史地理の学修をとおして、世界の人々の生活・文化の特色について理解し認識を深めることは、国際社会に生きる現代人にとって必要不可欠なことである。世界の歴史の大きな枠組みと流れをつかみ、文化の多様性と地域の特質を理解すること。そこから歴史的思考力を培うとともに、広い視野に立ってものを見る力や考える力を身につけることができる。
ところで、世界史は学習の内容が広く、量も多い。ぼう大な過去の出来事を時間単位に区切って記憶するだけでは本来の学習としての意味をなさない。この講座では、世界の歴史上の事象をいくつかの大きな主題(テーマ)に集約して取り上げ、「なぜ、どうして」の問いを投げかけつつ、因果関係を考察することにする。すなわち、歴史の流れを個々の細かい史実にとらわれず、時代を象徴する大きな歴史事象にスポットを当てた内容構成にしている。また、私たちの身近な日常生活に関連のある事柄を取り上げ、歴史が単に過去のできごとではなく、現在と連続する一本の糸でつながっていることを認識する機会としたい。
なお、学習にあたっては、世界地図を常に活用し、地理分野の内容を随時取り入れていくことにする。
本講座の学修をとおして、世界的視野を広げ、国際理解・異文化理解の一助にしてもらえれば幸いである。
到達目標
・世界には多様な生活様式や文化が存在することを、歴史的視点から理解できること。
・地理的知識と並行して、歴史的思考力を養い、広い視野から物事をとらえることができること。
・日常生活のなかに世界史地理があることを認識し、学習に対するモチベーションを高めること。
履修のポイント及び留意事項
授業のなかで、補助教材用のプリント等を配布して理解度の定着を図る。
講義日程

テーマ内容
第1週世界史地理の学修について講義内容、学修目標、学修方法についての説明。
第2週古代オリエント世界四大文明のうちメソポタミア・エジプト史を概観する  旧約聖書の世界をみる
第3週地中海世界の形成ギリシア人とローマ人の政治、軍事、生活と文化を比較考察する
第4週イスラム世界とヨーロッパ世界Iキリスト教とイスラム教の教義、活動、生活をみる  イスラム文化の意義を考える 
第5週イスラム世界とヨーロッパ世界IIイスラム世界の優越からヨーロッパ世界の反撃まで(7世紀〜16世紀)
第6週東アジア文化圏の形成I中国古典文明を概観し中華思想の特質と影響を考察する  
第7週東アジア文化圏の形成II朝鮮王朝史の重要事項を学ぶ  インド文化圏と東南アジア地域を概観する
第8週東西世界の交流シルクロード 海の道 イスラム・ポルトガル・オランダ商人(香辛料・陶磁器・茶)
第9週一体的世界の成立大航海時代につづく西欧諸国の植民活動をみる  産業革命とその影響を考察する
第10週帝国主義の時代I日本の開国の特質を取り上げ、日本近代化政策と世界の動きをとらえる
第11週帝国主義の時代II列強による世界諸地域の従属と反帝国主義・反植民地主義の民族運動
第12週世界戦争の時代第一次世界大戦、第二次世界大戦の国際関係史と戦後の影響を考察する  
第13週国際問題・地域紛争I世界の紛争地域を取り上げ、民族と宗教、少数民族、移民問題を考える
第14週国際問題・地域紛争II激動する中東世界(アラブとユダヤ)  独裁体制と民主化運動をとらえる
第15週まとめ定期テスト実施


他の授業科目との関連
大きくとらえれば、学問はすべて世界の歴史地理に集約される。他の開講科目もしっかりと学習してもらいたい。
評価方法
定期テストの成績、レポートの提出状況、授業への参加状況等を総合的に判断し評価する。
教科書
明解世界史図説エスカリエ四訂版(別冊白地図付き)帝国書院
参考図書
学習テーマに応じて、適する参考図書を紹介する