講義コード 1227A
講義名 メディアデザイン実習BI
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 春学期
講義区分
基準単位数 2.00
時間 0
代表曜日 金曜日
代表時限 1時限
開講学科 情報処理学科
必選別 選択
履修セメスター 第3セメスター
その他
担当教員

職種 氏名 所属
准教授 ◎ 宮川 幹平 (指定なし)

講義概要
コンピュータに対して、情報を処理し問題を解決させる指示・命令群をプログラム、プログラムを開発することをプログラミングと呼ぶ。コンピュータの性能向上は目を見張るものがあるが、コンピュータは決して魔法の道具ではない。例えば、コンピュータは曖昧さを苦手とする。人間が柔軟に対処できることでも、明確な手順が指示されていなければ、コンピュータに仕事をさせることはできない。ここでいう“明確な手順”がアルゴリズムである。そしてもうひとつ、コンピュータに情報を扱わせる場合には、扱いたい情報をコンピュータ上でどのように表現するか、その構造(データ構造)も考えなければならない。プログラミングの実際においては、処理の内容や状況に応じて適切なアルゴリズムとデータ構造を検討する必要が生じる。つまり、「アルゴリズムとデータ構造」こそが、プログラムの両輪となるのである。

本実習では、本実習では、メディア基礎演習Bで学習したVisualBasicを用いて、実践的なWindowsプログラミング技法に加え、代表的なアルゴリズムとデータ構造について理解を深めていく。

プログラミングはIT技術者だけの特殊技能ではなく、ITの利用者全てが理解するべき基礎素養の一つである。プログラミングを通じて、コンピュータによって実現できることやその限界を理解するともに、論理的な思考力を伸ばして欲しい。多くの学生が履修することを期待する。
到達目標
・VisualBasicによるプログラミング技法のうち、基本的な制御文、メソッドの定義と呼び出し、例外処理、GUIコントロールについて理解する。

・探索と整列の代表的なアルゴリズムについて、そのアイデアと特徴を理解し、そのアルゴリズムを利用したプログラムを作成できる。
履修のポイント及び留意事項
 実習授業であり、1回でも欠席すれば授業に追いつけなくなる可能性がある。欠席分を取り戻すことは学生諸君の自己責任であることに注意されたい。質問は歓迎する。
 理工系進学やプログラマとしての就職を希望する学生には、別途C言語/Java等に関する勉強会の開催を予定している。本授業とあわせて参加することを強く推奨する。
講義日程

テーマ内容
第1週基本文法の実践的確認(1)簡単なゲーム制作を通じて、基本文法の再確認(フォーム・変数・演算・条件分岐)を行う。
第2週基本文法の実践的確認(2)簡単なゲーム制作を通じて、基本文法の再確認(論理演算・繰り返し・制御フロー)を行う
第3週基本文法の実践的確認(3)簡単なゲーム制作を通じて、基本文法の再確認(その他)を行う。
第4週関数の利用乱数関数、文字列操作関数、数学関数などの利用方法について学ぶ。
第5週ユーザ関数の定義(1)電卓プログラムの機能強化を例題として、Sub及びFunctionの定義方法について学ぶ
第6週ユーザ関数の定義(2)電卓プログラムの機能強化を例題として、Sub及びFunctionの定義方法について学ぶ
第7週探索線形探索・2分探索法のアルゴリズムについて学ぶ。
第8週整列基本的な整列アルゴリズム(基本選択法・基本交換法・基本挿入法)のアルゴリズムについて学ぶ。
第9週例外処理Try/Catch/Finallyの扱いについて学ぶ
第10週ユーザインタフェースの実装(1)GUIコントロールとイベント処理について学ぶ
第11週ユーザインタフェースの実装(2)GUIコントロールとイベント処理について学ぶ
第12週データ構造(1)配列・構造体の定義方法・利用方法について学ぶ。
第13週データ構造(2)スタック・キュー・木・グラフ等、問題解決向きデータ構造の特徴やVBでの表現方法について学ぶ。
第14週アルゴリズムとデータ構造(1)グラフの探索アルゴリズムを題材とした問題解決プログラムの作成に挑む。
第15週アルゴリズムとデータ構造(2)グラフの探索アルゴリズムを題材とした問題解決プログラムの作成に挑む。


他の授業科目との関連
メディア基礎演習Bを履修するか、VisualBasicの基本文法について理解していることが、本実習を理解するための前提条件となる。
その他、プログラミングそのものがシステム開発においてどのような役割を果たすのか理解を深めるために、先端ビジネス論Bの履修も勧める。
評価方法
以下の観点をもとに総合評価を行う:
・出席及び実習態度を含む授業姿勢(25%)
・定期的に課すレポート(口頭試問を含む)の内容(75%)
教科書
Web上にテキストや教材・サンプルを構築するので、特定の教科書は利用しない
参考図書
授業時間中に適宜紹介する
オフィスアワー(授業相談)
研究室にていつでも受け付ける
学生へのメッセージ
何よりもプログラミングを楽しんでください。また、プログラミングを理解することによって、コンピュータとの付き合い方も大きく変わります。