講義コード 1126J
講義名 ツアーマネジメント
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 秋学期
講義区分
基準単位数 2.00
時間 0
代表曜日 水曜日
代表時限 2時限
開講学科 国際文化学科
必選別 選択
履修セメスター 第2セメスター
その他
担当教員

職種 氏名 所属
教授 ◎ 宮内 順 (指定なし)

講義概要
 さまざまな旅行サービスによって構成される旅行商品は、それぞれのサービスが適切に管理され、有機的に組み合わされて初めて完成する。つまり、商品企画から造成、販売、催行に至る一連のプロセスが、それぞれの段階で正確にマネジメントされることが必要となるが、とりわけ、最終的に旅行商品を完成させる旅程管理業務は重要であり、ツアーの評価はツアーコンダクターの能力に大きく依存していると言ってもよい。
パンフレットに記載された日程どおりにツアーを運営することは、ツアーコンダクターの基本業務であり、そのためには運輸機関や宿泊機関と密接に連携をとりながら、「旅程管理」を行わなければならないが、参加者の現地での行動をサポートし、豊富な知識で参加者ひとりひとりの旅の体験を深めることなど、ツアーコンダクターにはさまざまな役割が期待されている。言い換えれば、ツアーコンダクターは旅行商品の最終工程を担当するアンカーであり、あらゆる事態に臨機応変に対応できる能力が求められる。
この講義では、旅程管理に必要な基礎知識を理解し、円滑にツアーを実施する能力を身につけるとともに、顧客の満足度を高める高度なツアーマネジメントについて学ぶ。
到達目標
(1)ツアーマネジメントに必要な基礎知識、技能を身につける。
(2)添乗業務の基礎について学ぶことを通して、観光産業についての認識を深める。
(3)旅程管理、顧客折衝、精算業務など添乗業務の実際を理解し、旅行商品の仕組みについて実践的に把握する。
(4)添乗業務を通して観光産業の基本にあるホスピテリティとは何かをについて理解する。
履修のポイント及び留意事項
ツアーマネジメントには知識、技術とともに総合的な判断力、洞察力が必要であることを理解する。
講義日程

テーマ内容
第1週ツアーマネジメントの基礎(1)ツアーマネジメントとは
(2)旅行商品の概要
(3)添乗員の主要な役割
(4)旅程管理の法的定義
第2週添乗業務(1)添乗の3つの業務
(2)ツアーの運営管理
(3)ツアーの演出
(4)顧客管理
(5)添乗員の資格
第3週添乗員の資質(1)添乗員の資質
(2)添乗に必要な知識
(3)対客折衝業務
(4)添乗員の形態
第4週添乗の事前準備(1)パッケージツアーと添乗
(2)添乗のアサインメント(3)ツアー内容の確認
(4)情報収集
第5週添乗の打ち合わせ(1)打ち合わせのポイント(2)添乗指示書と添乗報告書(3)添乗に必要な書類
(4)添乗の精算業務
第6週出発前の確認作業(1)予約確認の必要性
(2)予約確認の実際
(3)参加確認の目的
(4)参加確認のポイント
第7週添乗の実際<海外旅行の出発>(1)受付業務
(2)出発時の注意点
(3)搭乗手続き
(4)保安検査
第8週添乗の実際<CIQの概要>(1)旅券とビザ
(2)CIQとは
(3)税関検査
(4)出国審査
(5)検疫
第9週添乗の実際<国内旅行の出発>(1)国内旅行の形態
(2)バス旅行の準備
(3)集合受付
(4)出発前の打ち合わせ
(5)出発時のトラブル
第10週添乗の実際<予約再確認と関係機関>(1)予約再確認
(2)関係機関との調整
(3)顧客折衝
(4)精算業務
第11週添乗の実際<航空機の利用>(1)空港での業務
(2)機内での案内
(3)航空機の乗り継ぎ
(4)到着時の注意点
(5)航空機の基礎知識
第12週添乗の実際<ホテルの利用>(1)到着時の業務
(2)チェックイン
(3)滞在中の業務
(4)チェックアウト
(5)ホテルの基礎知識
第13週添乗の実際<観光と視察>(1)現地での移動
(2)市内観光
(3)自由行動
(4)テクニカルビジット
(5)オプショナルツアー
第14週トラブル対策(1)トラブルの種類
(2)事件・事故の概要
(3)トラブル対策の原則
(4)具体的なトラブル事例とその対策
第15週テストツアーマネジメントについてのテスト


他の授業科目との関連
ホテルビジネス、エアラインビジネス、旅行業法規、観光マーケティング等の観光系科目をできるだけ履修すること。
評価方法
テスト(30%)、課題(20%)、出席状況(30%)、受講態度(20%)により、総合的に評価する。
教科書
教科書は使用せず、授業中にプリントを配布する。
参考図書
観光学への扉(学芸出版社)、観光学辞典(同文館)
学生へのメッセージ
ツアーマネジメントは、旅行商品を企画する上で不可欠であるが、この授業では、旅行商品を最終的に完成させる「旅程管理業務」という視点から、アプローチすることにしているので、旅行会社だけでなく観光分野に関心のある方はぜひ、受講していただきたい。