講義コード 1120A
講義名 秘書実務I
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 春学期
講義区分
基準単位数 1.00
時間 0
代表曜日 水曜日
代表時限 4時限
開講学科 情報処理学科
必選別 選択
履修セメスター 第1セメスター
その他
担当教員

職種 氏名 所属
准教授 ◎ 赤井 ひさ子 (指定なし)

講義概要
本講義は、「日本のビジネス文化研究」という位置づけが可能な講義である。ビジネスという場面を例として、どのような発想・技能などが必要とされるかを学ぶことが出来る講義である。ビジネスには、さまざまな形態があり、業種・会社・そして各自が担当する仕事によって役割が異なる。しかし、「ビジネス」という共通の要素によって結ばれている部分もある。本講義では、この、「共通要素」の学修を通して、短大卒業後の進路が就職であるか進学であるかにかかわらず、将来社会人となった際に役に立つ基本的な「ビジネスの発想」を知り、基本的に必要とされる技能を修得する。講義・授業中は、「暗記」ではなく、「なぜ」あるいは「自分の考えと異なるのはなぜか」といった質問に、担当教員が答えるのみならず、履修学生同士で話し合いながら学修する。
到達目標
本学で推奨されているPC検定や語学関連の検定の基本となるのは、社会人として必要な言語能力であり、問題解決能力である。本講義では、短大で広く認められているだけでなく、社会人も多数受験する秘書検定3級を例にして、ビジネス文化研究を展開する。検定試験は毎年6月半ばに実施されるので、本講義を真剣に受講すれば充分合格の可能性がある。
検定試験終了後には、文書作成(社内文書といわれる文書を中心にする)を実際に行うことで、ビジネスで用いられる慣用句の習得をめざす。
履修のポイント及び留意事項
すでに秘書検定3級を取得した学生は、国際文化学科開講科目となっている2年次の専門ゼミナールを履修すること。また、「話を聞くだけで単位が来る」といった発想での履修が望ましくないことは言うまでもない。
講義日程

テーマ内容
第1週講義の進め方と秘書検定3級試験の説明、必要とされる資質いついての問題を解くいろいろな仕事に必要とされる「資質」という理解しにくい概念について考える
第2週秘書の資質についての実問題を解く秘書職ではない職種で必要とされる資質や各自の考えをどう整理するかを考える
第3週秘書の資質に含まれる能力についての実問題を解く資質だけでは仕事は出来ない、どのような能力をどのように発揮するかを理解する
第4週秘書の職務知識についての問題を解く本講義では解くに3級レベルで必要とされる技能について理解する、日程管理、接遇、電話対応などについて実技もまじえて学修する
第5週秘書の職務知識についての問題を解く文書処理、文書作成の基本的な発想を理解する
第6週秘書の職務知識についての問題を解く非定形業務が発生した場合に3級レベルでどのように対応するかを考える
第7週秘書検定で出題される一般知識についての問題を解くこの領域は就職対策にもなり、また一般常識としても有効である
第8週マナー・接遇に関する問題を解く日本文化研究でもあり、「断り方」など、実は難易度の高い問題である
第9週マナー・接遇に関する問題を解くこの領域は実技・練習で身に着く部分が多いので、実習を行いながらすすめたい
第10週秘書の技能に関する問題を解く会議の設定やメールや郵便物の処理を効率よくおこなうための基本を学ぶ
第11週秘書の技能に関する問題を解く作図や清書などは本学の他授業でも学修するので、相互作用による学修効果が期待できる
第12週文書作成技能の問題を解く選択問題としてではなく、白紙に自ら書類が作成できるようになるまで練習する
第13週文書作成と作図の問題を解くこの段階では、ビジネスの慣用句を知り、作図作業の基本を再確認する
第14週文書作成と作図の問題を解くいろいろな文書の役目を知り、効率的な仕事の進め方を考える
第15週期末テストこれまでの学修を確認するために期末テストを実施する


他の授業科目との関連
各種資格試験の基本となる言語運用能力を養うことができるので、いろいろな講義科目を、進路のいかんにかかわらず積極的に履修して欲しい。
評価方法
出席状況は本学の規定に従うので、各自自己管理をすること。
期末テストの点が足りなかった学生への補講や追試は実施しないので注意すること。本講義の性格から、講義・実習中での私語などは言語道断である。
また、講義中には、頻繁に担当教員と履修学生の質疑応答を行うので、「分かりません。」といった返答ではなく、「どこが分からないのか」あるいは、「自分の考えはこうである」といった返答をすること。
期末テストでは、秘書検定に類似の問題と一緒に、検定試験後に実習した問題も出題されるので、毎回の授業にしっかり取り組むこと。
教科書
秘書検定3級実問題集(早稲田教育出版)
参考図書
授業中に随時紹介する。また、特に検定試験後には、新聞記事などからビジネス上の社会問題も検討していく。
オフィスアワー(授業相談)
昼休みには研究室に在室しているので、質問事項を明確にして来室すること。さらに、必要に応じて別途時間を設定することも可能である。
学生へのメッセージ
「秘書検定3級」は「日本のビジネス文化研究」の第一歩として最適である。なぜならば、最大公約数としての日本の秘書を事例として、ビジネス文化を検討することが可能だからである。また、「秘書」という立場は会社やオフィスの一部門の一員としてではなく、組織全体を見ることが可能な立場である。従って、秘書として勤務しながら自分の適性を知り、さらに経理・経営・語学などの専門職として勉強をかさねて転職する人も多くいる。以外な可能性を秘めた秘書検定3級試験に、ぜひ挑戦してください。短大生の履歴書に書ける資格でもあるので、就職にも有利である。