講義コード 0811A
講義名 コンピュータシステム
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 春学期
講義区分
基準単位数 2.00
時間 0
代表曜日 木曜日
代表時限 1時限
開講学科 情報処理学科
必選別 選択
履修セメスター 第1セメスター
その他 e-Learning履修可
担当教員

職種 氏名 所属
准教授 ◎ 宮川 幹平 (指定なし)

講義概要
本講義では、この情報化社会の中核をなすコンピュータシステムの基本概念を中心に学習していく。コンピュータシステムとは、単にPC(パーソナルコンピュータ)だけにとどまらず、情報携帯端末、スーパーコンピュータ、AV機器、ゲーム機器、家電など、社会のありとあらゆるところに存在するものであり、その仕組みに関する基本的理解はこれからの社会人として必須の素養と言ってよい。
本講義の具体的な内容としては、コンピュータの基本構成、CPU等のプロセッサの構成、メモリの構成、入出力装置の特徴といったハードウェア的側面とオペレーティングシステムの役割を中心としたソフトウェア的側面に加え、情報処理システムの代表的な処理形態や、高信頼化(HA)、高性能化(HPC)のための構成技法などについて学ぶ。
到達目標
コンピュータシステムにおけるハードウェアとソフトウェアの仕組みについて理解を深め、情報処理技術者試験(基本情報技術者試験・ITパスポート試験)における当該分野の出題レベルに対応出来るようになる。具体的には、本授業の範囲について、過去問題の60%以上に正答できるレベル(上記資格試験の合格基準)を達成する。
履修のポイント及び留意事項
本授業は、情報処理技術者試験「基本情報技術者試験」「ITパスポート試験」における、コンピュータ構成要素、システム構成要素、システムの評価指標の内容に関係するほか、本学が実施する「基本情報技術者試験」午前試験免除認定講座の一部である。
 毎回の授業の最初には前週の内容に基づく小テストを実施する。当然成績にも反映されるのでよく準備しておくこと。出題する問題はWeb教材として解説もあわせて公開しているので、各自時間を見つけて閲覧・学習することを推奨する。
 また、e-Learningとして履修する場合は、教員に事前に申し出るとともに、教材の閲覧や課題の提出だけでなく、定期的なメンタリング指導を受けることが求められることに留意すること。授業の一部をe-Learningで履修することも可能であるので、担当教員と相談すること。
講義日程

テーマ内容
第1週コンピュータと情報処理コンピュータの概念・基本構成(ハードウェア・ソフトウェア)と情報処理の基本について
第2週プロセッサCPUの機能と高速化技法、命令実行サイクルなど
第3週記憶素子と主記憶装置記憶素子の種類と特徴、メモリアクセス高速化の技法など
第4週磁気ディスク装置磁気ディスクの特徴と記憶容量、アクセス時間の計算
第5週そのほかの補助記憶装置光ディスク・光磁気ディスク・磁気テープなどの特徴、ディスクキャッシュの概念
第6週入出力装置・入出力インタフェース入出力装置についての概説及び代表的な入出力インタフェース(SATA,SCSI,PCI,PCIe,Express Card,USB,IEEE1394,IrDA,Bluetooth,DVI,HDMIなど)の種別とその特徴について
第7週PCシステムの構成一般的なPCの構成について、いままで学んだ理論を実践と結びつける(実習形式を含む)
第8週ソフトウェアの分類とOSコンピュータシステムにおけるソフトウェアの分類とオペレーティングシステムの役割について概説する
第9週OSの役割(ジョブ管理・タスク管理)コンピュータシステムの性能指標(スループット・レスポンスタイム・ターンアラウンドタイム)及び効率的に処理を実施するためのジョブ管理・タスク管理(マルチタスク・マルチスレッド)の手法について
第10週OSの役割(記憶管理・ファイル管理)オペレーティングシステムにおける実記憶管理・仮想記憶管理の手法及び階層ファイルシステムについて
第11週システムの処理形態集中処理と分散処理、クライアントサーバモデル、P2P、クラウドコンピューティングなどについて
第12週高信頼性システムの構成RASISの概念及び高信頼化および高性能化のためのシステム構成(多重構成)について
第13週RAIDシステムRAIDシステムの種類と特徴及びその計算問題について
第14週信頼性の評価稼働率・MTBF・MTTR・故障率の計算方法について
第15週定期試験上記の内容について筆記試験を実施する


他の授業科目との関連
 コンピュータに関する基礎知識を学ぶ「情報基礎」とは関連性が強く、本授業の内容を理解するための基盤となる。
 また、本授業の内容は第2セメスターに開講される「コンピュータネットワーク」「データベース」にも繋がるものである。
 そのほか、情報処理技術者試験の出題範囲としては「システムマネジメント」「プログラミング基礎」「プログラミングI/II」とも関連性がある。
評価方法
平常点(出席・小テスト等)30%+定期試験結果70%を基本点として、授業への取り組み姿勢(Web教材へのアクセス頻度も含む)を勘案した総合評価を行う。
教科書
平成23年度 イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室(技術評論社)
ISBN番号
ISBN-13: 978-4774140889
参考図書
平成23年度 ITパスポート合格教本(技術評論社)
コンピュータシステムの基礎(iTEC)
オフィスアワー(授業相談)
随時、宮川の研究室に直接訪問して良い。また、Web教材における質問相談フォーラムを活用することを推奨する。
学生へのメッセージ
 授業時間外での自主的かつ継続的な取り組みが重要である。Web教材の閲覧や演習問題への挑戦を積極的に行うことが高評価につながるポイントである。