講義コード 9939J
講義名 経済と国際社会
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 秋学期
講義区分
基準単位数 2.00
時間 0
代表曜日 火曜日
代表時限 4時限
開講学科 両学科
必選別 選択必修
履修セメスター 第2セメスター
その他
担当教員

職種 氏名 所属
非常勤講師 ◎ 貝田 翔二 (指定なし)

講義概要
豊かな将来の自分のために学ぶ。特にお金にまつわることを学ぶ。どのようにしてお金は世界を駆け巡っているのか?なぜお金は
世界を駆け巡るのか?そして私たちはできたらお金に困らないで豊かに暮らしていきたい。これから先もずっと・・・
そのために経済の動きと国際社会の動きについて学んでみよう。はじめにお断りするが、今までもそうであったが、シラバスの講義
内容の順番が少し変わり内容がトピックスを取り込むなど、時折の世界経済の動きにつれて変わることがある。何しろ”経済は人々の感情で動き”そして生き物だから・・・
 そういう意味で、最低限どうしても皆さんと学びたかった内容を今回のシラバスとしてここで紹介している。
 
 2008年9月に米国のサブプライム・ローン問題が終端を迎え、リーマン・ブラザーズが破綻(はたん)した。これに連動して世界的な金融危機に移行し、当時まで米国経済の舵取り(かじとり)を行っていたアラン・グリーンスパン前FRB議長はこの状況を「100年に一度の大津波」と表現したほどの激震となった。

 本講義では市場の暴走による世界経済の破綻において何が起こったのかについて学び、経済が機能しなくなったとき何をなすべきかを考える。
経済は生き物であり、人間の欲と密接に絡み合っている。時々刻々と変化し、止まることをしないこの世界で、何が起きているのかを把握し、対処すべき最良の手段は何かを考える。このようなときに頼るべきもののひとつに経済理論がある。景気循環を前提にする資本主義経済を理解するためにケインズが唱えた「有効需要の理論」や「イノベーション」という概念を唱えたシュンペータについても学ぶ。
実生活では直接・間接的に影響を受ける為替と金利。これについては特に取り上げてさまざまな視点から学ぶことにする。特に資源に乏しい日本では私たちが利用するほとんどの品物は海外から輸入している。そのためそれらの価格が変われば、日本全体の物価にも影響してくる。為替や金利はグローバル化が進んだ世界経済では経済動向を読み解くカギとなる。
 預金金利が極端に低くなり銀行預金では資金を増やし豊かな生活を送ることなど夢物語となっている。グローバル化が進んで世界経済の動きの中にひとりひとりの生活が組み込まれた今の時代には世界経済について学ぶこと、そして私たちが豊かに生きるためには、資金は必須なものとなる。このためにも世界経済の流れを読み解き、さらに踏み込んで、パーソナル・ファイナンス(資産運用)についても考えておくことは重要であり、為替、金利と関連付けて学ぶこととする。
到達目標
到達目標:到達目標を具体的に書くと概略以下のようななる。
(1)経済を見る視点とはどのようなものがあるかを理解する。景気が良くなっているのか、まだまだ先が見えていないと判断されるのかどのような物差しで経済の状況を見ているのかを理解できるようになる。

(2)市場経済という経済システムはどのようなもので、その対極にある計画経済とうはどう違うのかについて理解できるようになる。

(3)為替の仕組みと世界の経済の流れについて理解できるようになる。円高・円安が日本経済および国際経済にどのような影響があるのかを理解できるようになる。

(4)金利とは何かについて理解できるようになる。物価のコントロールと金利の関係について理解できるようになる。

(5)今現在の経済状況に対するニュースがよくわかるようになる。。
履修のポイント及び留意事項
履修のポイント及び留意事項:毎回の講義のノートを取ること。これにより短期間に集中してまとまった領域の理解ができるようになるので必ずノートを取ること。基礎的な事項を学んだ後はテレビやインターネットで実際のニュースなどを見聞きして、世界で何が起こっているか、どこへ向かっているかを考えることを心がける。
講義日程

国際社会と経済
テーマ内容
第1週経済をみる視点人間が営む経済活動は人の欲求、欲望と密接に絡み合って世の中の心理的な側面がその主要な部分を占めることがある。景気が良くて金回りがよく、私たちの生活が豊かに展開する。このためにはどのような仕組みで、世の中にお金が動きまわっていればいいのか。それに纏わる、マネーサプライ、マクロ経済、ミクロ経済、さまざまな経済指標、付加価値としてのGDP、景気とはなにか、景気の周期、景気判断の指標などについてその概要を学ぶ。
第2週経済の仕組み市場経済という経済システム、市場経済の対局にある経済システム、市場経済における政府の役割などについてその概要を学び、世界の経済はどのように動いているかについてこれから複数回にわたって学ぶ概要を把握する。また通貨とはどのような概念であり、どのような働きを持つかについて考え、その通貨の流通(マネーサプライ)をコントロールする日本銀行の役割についても学ぶ。
第3週金融最近発生した国際経済に大きな影響を与えたものとして米国発のサブプライム問題がある。この問題を取り上げ、バブルが起きた要因をさぐり、金融(ファイナンス)の概要を学ぶ。金融システムの中心にある銀行や中央銀行の役割と金利で動く経済の世界について学ぶ。
第4週金融お金の流通を管理する経済システムから管理しない経済システムへとほとんどの国がそのシステムを変更して今に至っている。その世界では証券市場で売り買いされる株や国債などの証券という仕組みについて理解しておく必要がある。ここではデリバティブを駆使して世界を動き回る大金を操るヘッジファンドについても把握する。
第5週金利お金を借りたい人が貸したい人より多いと、お金の需要が増えて金利は上昇する。逆にお金を貸したい人が借りたい人より多いとお金の需要は減って金利は減少する。このように金利は常に少ないほうの人に有利に変化する。国内外の市場(マーケット)では金利関連の商品の売買が繰り返されている。膨大な売り買いの結果金利の水準が形成されてゆく。この金利の仕組みについてさまざまな視点から学ぶ。
第6週金利市場(マーケット)の売り買いで形成された金利水準は、様々な場面で生活に影響を与える。最近ではゼロ金利でほとんど利息が付かず資金を増やすという点では魅力ゼロの銀行預金、それに対して逆に注目を集める金融商品、お金を借りるときになくてはならない住宅ローンやカードローンも返済額に金利が影響を与える。年金基金は金融市場で運用されておりやはり金利に深くかかわる。また国や地方の公共団体の財政も税金よりも多い額の市場から借金をしてまかなわれている。金利にまつわる国際社会の仕組みについて学ぶ。
第7週為替今ではニュースでも経済に関する世界経済の動きが毎日のように報じられ為替についてもとても身近な存在になってきた。為替相場が変動すると海外からの輸入品の値段も影響を受け、安くなったり高くなったり、また海外旅行に行くにも為替が気になるものである。特に資源が乏しい日本では海外から輸入している資源や品物を最大限に使っている。日常生活に為替は大きな影響を与えている。長引く円高で時代に応じた展開を求められる日本企業と日本国内の雇用問題、これらも為替が深くかかわっている。為替についてはじめのはじめから学び、特に国際経済と為替、円高ドル安などにかかわる通貨の価値とその意味について学ぶ。
第8週為替為替についてよく理解することは、世界経済を理解し間違いのない生き方を選ぶことにもつながる。外貨投資なども視野に入れて考えるとき需要と供給のバランスが為替レートを決めていることを学ぶことは大切である。ドルを売りたい人がドルを買いたい人より多くなればドルの需要が減って円高・ドル安となる。為替レートは世界の為替ディーラーの休むことのない通貨の売り買いにより一日中変動を続けている。巨額の為替取引を行うヘッジファンドがいて、第二の基軸通貨として売り出し中のユーロがあり、これらについても少し詳しく踏み込んで、世界経済の中での為替という視点で学ぶ。
第9週資産運用良いことよりも悪い出来事の方がより深く永く印象に残りやすいかもしれない。2007年の世界金融危機以降は、株価は下がるし、ドル安円高は続くし、株式やFX(外国為替証拠金取引・・・少ない元手で外貨を買って外貨で預金して・・・)などで大損をしたひとが続出。投資(investment)は怖い・・・しかしこんなに金利が低くなって将来の私の生活を豊かにする資金はできるのだろうか?一度は考えてみたい問題である。どのような種類のリスクがあり、金利や為替をどのように生きた知識として取り込んでおけばいいのだろう。ここで学ぶ第9週と10週の二回はいわば実践編、応用編とも言うべき二回である。言わばかしこい預金の仕方、かしこい資金の運用の仕方の初めのはじめを学ぶ。知識だけで済ませておくかどうかはあなたのここでの学びにかかっている。
第10週資産運用良いことよりも悪い出来事の方がより深く永く印象に残りやすいかもしれない。2007年の世界金融危機以降は、株価は下がるし、ドル安円高は続くし、株式やFX(外国為替証拠金取引・・・少ない元手で外貨を買って外貨で預金して・・・)などで大損をしたひとが続出。投資(investment)は怖い・・・しかしこんなに金利が低くなって将来の私の生活を豊かにする資金はできるのだろうか?一度は考えてみたい問題である。どのような種類のリスクがあり、金利や為替をどのように生きた知識として取り込んでおけばいいのだろう。ここで学ぶ第9週と10週の二回はいわば実践編、応用編とも言うべき二回である。言わばかしこい預金の仕方、かしこい資金の運用の仕方の初めのはじめを学ぶ。知識だけで済ませておくかどうかはあなたのここでの学びにかかっている。
第11週再び金融、金利、為替について世界経済の動きで特に目立っていることと学んできたことと照らし合わせながら、歴史的な経済上の出来事も振り返りながら、ここでは世界経済の動きについて二回に分けて学ぶ。標題が示すように金融、金利、為替について第10週までに盛り込めなかった内容を補足することもこの二回の中で行う。
第12週再び金融、金利、為替について世界経済の動きで特に目立っていることと学んできたことと照らし合わせながら、歴史的な経済上の出来事も振り返りながら、ここでは世界経済の動きについて二回に分けて学ぶ。標題が示すように金融、金利、為替について第10週までに盛り込めなかった内容を補足することもこの二回の中で行う。
第13週経済の視点から見た国際社会の動き(1)今年度の世界の経済上の出来事の内、とくに日本との関連の大きなものなどを選び、これにつきその背景を含め何が起こっているのかを二回に分けて学ぶ。ここでは第13、14週と設定されているがこの二回は最適と考えられる回に差し込んで講義を行う。
第14週経済の視点から見た国際社会の動き(2)今年度の世界の経済上の出来事の内、とくに日本との関連の大きなものなどを選び、これにつきその背景を含め何が起こっているのかを二回に分けて学ぶ。ここでは第13、14週と設定されているがこの二回は最適と考えられる回に差し込んで講義を行う。
第15週ノートチェック及び試験14回に渡って行った講義のノートを提出してもらい、どのような内容を記録し、復習の段階でどのような内容を補足していったかを評価するためにノートチェックを行う。試験は筆記試験とし主に14回の講義内容に沿った内容についてその理解度を確認する。











他の授業科目との関連
なし
評価方法
試験得点(40点)、講義内容の記録状況(ノート)を確認(40点)、レポート提出状況および出席状況を元に総合的に評価する。

教科書
指定せず。
参考図書
なし
学生へのメッセージ
昨今のようにゼロ金利の時代に精神的だけでなく経済的な意味も含めて豊かに生きていくためには国際社会における経済の動きや金融の知識、金利の知識、為替の知識さらには資産運用の知識が必要不可欠である。ぜひ受講して世界的な視点からの日本を、そして自分の置かれている現状を見つめなおす機会を得ること。