講義コード 0030J
講義名 ヨーロッパ文化圏地域研究
(副題)
開講責任部署 全体
講義開講時期 秋学期
講義区分
基準単位数 2.00
時間 0
代表曜日 水曜日
代表時限 4時限
開講学科 国際文化学科
必選別 選択必修
履修セメスター 第4セメスター
その他
担当教員

職種 氏名 所属
教授 ◎ 真下 仁 (指定なし)

講義概要
日本という国が、一段とアメリカ向きになりつつある現在。アメリカ以外の<外国>を知ることは非常に大きな意味を持つことになろう。この講義は、ヨーロッパについての全体的なイメージを作り上げるための基本的な材料を提供することを目的とし、そのために二つの主要な部分から構成されている。一つ目は、<ヨーロッパ>と言ったときに思い起こされるイメージを、その地理的・歴史的な背景から理解することであり。二つ目は、その長い歴史の最先端にあり、いまだ世界に大きな影響を与えているヨーロッパ、その文化を私たちが生活しているこの現在の視点から理解することである。
到達目標
20世紀の二度の世界大戦によって、自らの手でその興隆に終止符を打ったヨーロッパが、過去の失敗を踏み台に、EU(欧州連合)という新たな組織の下で、新たな挑戦を行おうとするその姿勢の根本にある理念を、今後予想される日本のモデルとして理解する。
履修のポイント及び留意事項
ヨーロッパの一つ一つの国々を個別に理解するのではなく、ヨーロッパをその地理的・歴史的な視点を超えた、全体的な視点から理解することが重要である。
講義日程

テーマ内容
第1週講義の概要講義の進め方、評価の仕方。この講義の目的と履修した学生に期待されることに関する全体的な説明。
第2週ヨーロッパとは?ヨーロッパとは何を意味するのか。その語源的な意味と、ヨーロッパという言葉に託された意味:Europe(エウローペ)とギリシャ神話
第3週地理的理解 I
ヨーロッパをまず視覚的に理解してもらう。どこからどこまでがヨーロッパか:ユーラシア大陸の中にひしめき合う諸国家。国境を接する国々。
第4週地理的理解 II
地理的・文化的な側面から<分割・分断>されるヨーロッパ。西欧、中欧、東欧の区分。強国に挟まれた小さな国々。
第5週地理的理解 III
宗教的・文化的な展開に現われる地域性。地理的配置が語る関係。例:バルカン半島の国々と、宗教、民族、言語のモザイク模様 →旧ユーゴスラビアの悲劇。
第6週ヨーロッパの歴史的理解
古代
ヨーロッパ世界における古代ギリシャの役割。現代にまで連綿と連なるギリシャの影響。地中海に展開されたヘレニズム文化。
第7週ヨーロッパの歴史的理解
中世
キリスト教と出会ったローマ帝国。キリスト教世界が作り上げた文化と世界観:極端な二面性、光と闇の対立。中世は<暗黒の>時代なのか。
第8週ヨーロッパの歴史的理解
近大
ルネッサンスと宗教改革。二つの大きな事件が起こるまでの道程と意義。
これらの事件が、どのような時代を開いたのか。<人間>と科学の誕生と。
第9週ヨーロッパの歴史的理解
現代
ヨーロッパが引き起こした、20世紀の数々の事件とその後。およびEUの現状。
第10週グループ発表1
ヨーロッパの歴史や文化を、各グループで調べてそれをPower Pointで発表する
グループに別れ、それぞれのグループがヨーロッパに関して興味のある対象を、自由に選び、それを30~40分程度で発表する。
第11週グループ発表2内容に関しては、ヨーロッパに関係するものであれば、個別の事象であろうが、一つの国であろうが、EUのような全体であろうが認める。
第12週グループ発表3ただ、なぜそれを選んだのか? 選択の理由、主題の調査の仕方、そして最後の発表時のプレゼンテーションまでを評価する。
第13週グループ発表4並行して、テーマ選択、調査方法、プレゼンの方法等を指導する。
第14週グループ発表5並行して、テーマ選択、調査方法、プレゼンの方法等を指導する。
第15週最終試験この授業の理解度を図る試験を行う。


他の授業科目との関連
国際文化論や他の文化圏地域研究を受講することで、文化理解の幅を広げてほしい。
評価方法
出席 + 授業への参加 40%、発表+中間レポート 40%、最終試験20%
教科書
なし
参考図書
「ヨーロッパの心」(犬養道子)、「ギリシア神話」(高津春繁)、「古代ローマ帝国」(吉村忠典)、「中世の奇跡と幻想」(渡邊昌美)、「フランス革命上下」(アルベール・ソベール)「ベルリンの壁崩れる」(笹本駿二)、「東欧再生への模索」(小川和男)、『NATO』 (谷口長世) 以上すべて岩波新書。他に必要に応じて、授業で参考図書を示す。
オフィスアワー(授業相談)
授業や会議以外の時間はいつでも質問や相談に乗ります。